睡眠圧の効果

就寝前のうとうとがよくない理由

就寝前にうとうとすることのデメリットとは何か?

我々は目覚めてる間、脳の中には徐々に睡眠物質がたまっていく。充満した睡眠物質を分解する作業が睡眠であり、睡眠物質が充満しているほど深い睡眠が得られる。

この眠気の溜まり具合を睡眠圧といい、我々人間の睡眠は、眠っていない時間が長ければ長いほど、その後の睡眠が深くなる。パチンコのゴムをイメージすると分かりやすいと思う。パチンコのゴムをずっと引っ張って、限界になったところで放すと遠くに石が飛ぶようなイメージだ。

徹夜して眠くて眠くてしょうがないところで眠った時に、ぐっすり眠れた経験はないだろうか?これは睡眠圧の効果によるものだ。つまり、睡眠の質を高めるには、就寝前までの睡眠圧を高めることが重要なのだが、ここであなたの生活を振り返ってみてほしい。夜寝る前にうとうとする時間はないだろうか?

例えば、仕事帰りの電車の中でうとうとする、帰宅後お風呂に入っていたらうとうとする、食後にテレビを見ながらいつのまにかうとうとする。このうとうとが睡眠の質を台無しにしてしまうのだ。

せっかく溜めてきた睡眠物質が、うとうとした瞬間に、パチンコのゴムをパッと離した時のように一気に失われてしまう。うとうとした後、もう睡眠圧は残っていない。これでは本睡眠の際に睡眠物質があまりたまらず、深い睡眠が得られなくなる。たくさん眠っているはずなのに、疲れが取れない、眠り足りないという人は、普段から本睡眠の直前にうとうとしていないかチェックをしてほしい。

寝ることを躊躇わない

夜に明日の仕事の準備をしなければならないと、うとうとしながら寝ずにいると、夜間の睡眠の質が低下して、翌朝の寝起きが悪くなる。そして、午前の最も頭がいいはずの時間(起床から4時間後)に頭がぼーっとして集中できず、はかどらなかった仕事を夜に挽回しようとして、またうとうする。こんな悪循環では、満足できる結果を残すことはできない。

眠くなってきたら無理に起きているよりも、思い切って寝てみよう。一日の睡眠圧が高まった状態から、ひとまとまりの睡眠を作るのだ。そうすることで睡眠の質が向上し、すっきりした頭で起きることができる。すっきりした頭で勉強に集中し、夜には睡眠を使って脳の情報処理をする。このサイクルが理想なのである。

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