満面の笑顔の弊害

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営業セミナーでは、営業マンはいつも笑顔でいなければならないと言われる。
たしかに笑顔のほうが印象はいい。
通常の接客では正解である。
ただし、新規のお客様を訪問するときは違うのだ。

●知らない人が笑顔で近づいてきたら
繁華街を歩いているとき、知らない人から笑顔で話しかけられることがあるだろう。
そんな時、できるだけ関わらないように、無視して足早に立ち去るのではないか?
なぜなら、そういう人は何かの売り込みをしてくるものだからです。
ヘタに話を聞く素振りを見せたら、もう終わりです。
だから、最初から相手にしないように対応するのだ。
つまり、知らない人が笑顔で近づいてきたら、人は避けるのである。
ところが、自分が営業をする立場になると、笑顔で近づいてくる営業マンになってしまいます。
飛び込み営業で個人宅に訪問する際、モニター付インターホンでのやりとりが多くなる。
笑顔が大事と思い込んでいるあなたは、とびきりの笑顔で話しかけるが、その様子を家の中で見ているお客はどう思うだろうか?

「不気味だし、何かの売り込みに間違いない!」

と思い、そうそうに断るだろう。
もしあなたが、飛び込み営業で結果が出ていないのであれば、新規のお宅には笑顔で訪問しないように!

●基本的には笑顔は大事
営業マンの笑顔がお客から警戒されるとしたら、「営業は笑顔が大事」という格言はウソになるのか?
という疑問を持ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
例えば、定期的に訪問するタイプの営業や、すでに知っている相手への営業では、笑顔で接すると仕事がしやすくなる。
これは、人付き合いの基本であり、営業でも同じこたなのだ。
営業に限らず、知らない人が笑顔で近づいてきたら警戒されるが、知っている人に親しみを込めた笑顔を向けるのは普通のことです。
お互いのことをある程度知っている間柄であれば、友達だろうがお客だろうが関係なく、親しみを込めた表情で接すればいい。
ただし、初対面の時は、笑顔で接しないようにすれば大丈夫だ。

●売れている人ほど真顔
売れている営業マンは、初対面の相手に笑顔で近づくと警戒されることを知っている。
だから、最初は真顔で、且つ、むやみに明るい声もださず、静かにゆっくりしゃべる。

「いま○○の件で回っているのですが、ちょっとよろしいでしょうか?」

まるで回覧板を届けるかのような普通な感じで声をかける。
何の気負いもなく、普通に話しかけるのが、一番効果的だからだ。
営業マンは時と場合によっては、笑顔を封印しなければならない。
新規のお客を訪問するときは、堂々と自信を持って真顔で接することをお勧めする。

●まとま
普段、素顔がとても怖い人がいる。
別に怒っているわけではないが、いつも鬼瓦のような顔をしている。
第一印象から怖いから、お客からは敬遠されるかと思いきや、その人はいつもトップクラスの営業成績を誇る営業マンだとしたら、あなたは驚くことだろう。
顔の怖いこの営業マンが、どうして営業成績が良いのか?
それは、彼がお客と接客するとき、最初のうちは素顔で話すのですが、ふとしたタイミングでいきなりニコリと笑顔になるのだ。
その顔はとてもかわいく、お客もつられて笑顔になる。
そうして、一気に相手と打ち解けてしまうのだ。
お客は、営業マンの表情にとても敏感だ。ちょっとした仕草も見逃さない。
それを戦略的に使えるようになれば、営業マンとしては一流の仲間入りです。
そのためには、むやみに笑顔を連発することはやめることだ。


アガリクスα誕生